希少資源レアメタルとは？用途や重要性について解説します。

近年の産業発展において不可欠の資源となっているレアメタル。
様々な製品において重要である一方希少性が高く、ますます使用済みの製品などからのリサイクルが供給源として非常に重要なものになっていくと言われています。

レアメタルとは具体的にどのような金属を指すのか？何に使われているのか？など、重要資源レアメタルを解説していきます。

レアメタルとは？

レアメタルはその名の通り、希少性の高い金属のことを指しますが、実は国際的に共通の基準や定義があるわけではありません。
存在量が少ないものだけでなく、資源的には多く存在していながらも技術的な面で抽出困難であり、産業素材としての利用可能量が少ないものもレアメタルに分類されます。
電子機器などにも広く利用され、現代では欠かせない資源となっています。

他の金属との違いは？

ベースメタル（汎用金属）

鉄、銅、亜鉛、鉛、アルミニウムなど、身近に広く利用され、生産量が多く、材料としての汎用性も高い金属のことをベースメタルと呼びます。

貴金属

金、銀、プラチナ（白金）などを含む8元素を指し。希少かつ耐腐食性がある特徴を持つ金属を指します。

レアメタル

明確な定義はないものの、地球上の存在量が希少または技術的・経済的な理由で抽出困難な状況にあるなど、金属の中でも安定供給の確保が政策として重要とされる金属が主にレアメタルと呼ばれます。
電子材料や磁性材料など、機能性材料に使用されることが多いです。

レアメタルと呼ばれる金属は？

一般的に下記のような金属がレアメタルと呼ばれています。

レアアースとは

レアメタルの一種でレアメタルの中で下位に分類されている物質。スカンジウム、イットリウムなど15元素の総称で、混合酸化物から分離するのが難しいという特徴を持っています。
各元素には、超伝導や強磁性、触媒、光学、蛍光など、さまざまな特性があり、様々な用途で使用されいます。

レアメタルの用途と重要性

レアメタルは、希少性が高い一方で電気自動車のモーターやバッテリーや液晶パネルの製造など、近年のハイテク産業における様々な製品に使用されています。ごくわずかな量でも部品などの機能を飛躍的に向上させることができる資源であり、産業を支える電気電子機器や自動車などの高性能化や省エネルギー化にも大きく貢献しています。

具体的な使用用途として下記のような製品が挙げられます。

使用用途の例

レアメタルの重要な確保源であるリサイクル

日本は特に、世界有数のレアメタル消費国であるため国内で発生する使用済製品を資源として再利用することが、今後のレアメタルの供給において非常に重要です。
ただし、レアメタルと一口に言っても使用されている元素も製品も用途も様々であるため、リサイクルする資源として排出する場合は製品ごとに正しい回収場所へ持ち込んだり、処理業者に委託したりしましょう。

ここでは、非常に身近である上にレアメタルを含む多くのリサイクル可能な資源が存在するスマートフォンを例に、リサイクル方法をご紹介します。

スマートフォンをリサイクルする場合の例

代表的なリサイクル方法は以下です。

携帯ショップへ持ち込み

ソフトバンク、au、ドコモなどキャリアのショップでは、無料回収を行っている場合が多いです。
多くの場合、スマホ本体以外にもバッテリー類やSIMカードの回収も可能です。

リサイクルボックス

各自治体やスーパーなどに「小型家電回収ボックス」が設置されていることがあります。このBOXに入れることでもリサイクルが可能なため、設置店舗などを確認してみるのも良いでしょう。

回収業者へ依頼

大切な個人情報が含まれたスマホは、簡単なリサイクル方法があると言っても情報漏洩が気掛かりなこともあると思います。
確実なデータの消去などを行なった上での処分を希望する場合は、適切にデータ消去を行なっている回収業者に依頼することもおすすめです。

最後に

今回は、レアメタルについて解説しました。
希少でありながらも私たちの身近で様々な用途で使用されており、今後の産業の発展においてとても重要な資源であるレアメタル。今後も需要が増え続けていくことが予想されます。
これらの資源の持続可能な利用を目指すためにも、一人一人がリサイクルの重要性を意識していくことが大切です。